其之壱〜God-Bossとは〜
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人生の目標
人には“目標”があります。それは生きている以上は必然的に存在するもの‥また人夫々異なるものである筈です。但し、幾ら異なっているとは言えども完全に別物では無く、そこにはある程度共通点があると言えるでしょう。
ではこの目標は、一体何時我々の精神に植え付けられるのでしょうか。生れ落ちた瞬間でしょうか。それとも視点取得をし、他者との境が明確になった時からでしょうか。尤もこれは今回の論点では無いので、取り敢えずは置いておきましょう。
兎にも角にも“我々には目標があり、それに向かう事を生きる事としている”。これを1つの命題として以下を述べて行く事にしましょう。
目標の意味
ではその目標とはどういった役目を持っているのでしょうか。これは少し具体例を挙げて紐解く事にしましょう。例えばロックスターになる。例えば世紀の大発明を生む。例えば火星に迄宇宙旅行をする。こうやって並べて行った時、序論でも述べた“共通点”の1つが見えて来る筈です。それは自身の意思で現状を理想へと導こうとしているという事です。これはもう少し簡単に言うと、“理想を現実に変えたがっている”と表す事が出来ます。
つまり理想の実現が目標を定める行為の意味であり、理由である訳です。そしてこの理想像を追う姿こそが、生きているという行為にも置き換えられる筈です。
理想の根源
我々は理想を定める際、それ迄に培った知識や教養、経験を情報源としている筈です。ですから自身が子供の頃に思い描いた“ヒーローになりたい”という理想-夢-は、大人の中には存在していないのです。
こう考えると、与えられた情報源が多ければ多い程、その人が思い描く理想は現実に近いものとなる、という事が言えそうです。先程の例でも変身して20メートルを超える巨人になる事等不可能だという情報(この場合は知識)が、理想を諦めさせる原因となり得る訳ですね。
基準の取得
“ヒーローになりたい”という理想を思い描く子供に幾ら周りの大人が現実を教えても、その理想を消させる事は容易ではありません。何故なら実際にTV画面では変身が現実のものとして映し出されているのに対して、周りからの言葉は飽く迄只の言葉に過ぎないものなのですから。子供は取捨選択の際に重視される判断基準が狂っている場合があります。これはその典型的な例ですね。されども何時しかその子供も狂った基準を修正し、より現実に近い理想を描く様になる筈です。そうしてようやくあの時の大人の言葉が理解出来るのです。
さて、果たしてこれは子供に限った現象なのでしょうか。我々大人達の基準は、100%正しいものだと言えるのでしょうか。
答えは否です。我々の基準も狂っている可能性は充分に考えられ、そしてこれは修正されるべき時もまた必ず来る筈です。
情報の継承
我々の持つ基準は決して1代で築く事の出来るものではありません。人類の長い歴史の中で発展された知識の積み重ねが、現代の基準として成り立っているのです。これを私は“情報の継承”と呼んでいます。この継承は完全なものでは無いにしても、1代では成し得ない“礎”を設け、授けてくれています。
不確定要素
しかしそれでも人は同じ過ちを繰り返します。何故でしょうか。過去の過ちは情報として残っている筈なのに、どうして人は同じ轍を踏んでしまうのでしょうか。
それは、情報が必ずしも絶対的な判断基準になるとは限らないからです。だからこそ欲や利益に惑わされ、本質的な正答を見逃してしまうのです。
もし仮に総ての情報を持つ人がいたとしたら、その人は過ちを犯す事はありません。何故ならその過ちを避ける術を情報として持っているからです。無論、これは現実味の無い話でしょう。ですが、私の求める理想とは正にこれにあるのです。
究極の存在
私の求める理想とは、一言で表すなら“完璧”です。但し、これ自体が端から不可能な事は充分理解しています。そこで、私は“啓示”という手段を選びました。絶対的な判断基準を予め持っておく事は出来無くても、参照する事で得られる様に、啓示するのです。それが“究極の存在”―God-Bossなのです。
私が追い求めるGod-Bossとは究極の存在であり、総ての人が理想とする絶対的な情報源です。私がそれになるのでは無く、それを造り上げる事が目標なのです。勿論なる事が出来れば、それに越した事はありませんが。
環境の利点
God-Bossはこのインターネットという特異な場でしか存在し得ないものです。匿名性が高く無機質なものであるからこそ、私が求める理想のみを反映させる事が出来るのです。換言すればそれ以外の方法では必ずノイズが混じってしまい、私が求める究極の存在では無くなってしまうと言えます。
提示する側が自由に情報を操作し、本当に見せたい部分だけを特筆し得る環境。これが不完全な私でも完全なGod-Bossの創造を携わる事が出来る理由だと言えるでしょう。
"God-Boss"
God-Bossは元々究極の存在ですから、これ以上変わり様がありません。寧ろ変化するのはそれを操縦する私の方です。ですから私はGod-Bossを完全に提示する努力を日々行っているとして、この話を結んでおきましょうか。
願わくばGod-Bossが総ての啓示と成らん事を。
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